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1-2 米国の動き

Tesla Modelだけが目立つ米国自動車技術?

 米国のBIG3はどうしたのであろうか?経営を立て直すのに青息吐息の状態で、新技術のかけらもない。シェール石油のお蔭で燃費削減に力が入らない。世界のどこからも注目されていない。トランプ政権も終わりを告げるが、お蔭でオバマ時代に策定して燃費規制も先送りにした。バイデン政権で政治的にどう変わるか、BIB3が底力を見せるのか、是非とも期待したい。

 その中にあって、米国と言えば今ではEV化の象徴であるテスラー社がある。世界のプレミアムEVをリードしている。米国GIG3が技術的にも販売台数でも低迷している中、Tesla社は世界で注目されている。欧州勢も単に十数万台のプレミアムEVメーカーと侮っていたが、今や米国、中国そして欧州に襲い掛かっている。

 図1に世界のEVメーカーシェアを示した。また、図2は各EVメーカーが販売しているEVの販売台数ランキングである。先ず言えることは、2015年のVW社ディーゼル不正問題以来、EV化の連呼続けて2019年を終えた。ところが結果は見ての通り、EVシェアは2.2%。2018年から0.1%しか増えていない。国別で言えば、やはり中国シェアの39%は凄い。それでもEV化率は5%程度である。その中にあって、Tesla社の35万台越えは立派である。さらに、図2のモデル別ではTesla社にあっては小型に分類されるモデル3の販売台数は30万台を超えている。今の米国のクルマにみる技術は全くないが、Tesla社だけは別格かもしれない。

 図3にモデル3の概要をまとめた。非常にシンプルにまとめられ、あるべきEVの姿、近い将来のEVのかたちを示している。残念ながら、最安値のプレミアムカーと言えど、価格は600万円を軽く超える。小型EVといえど、大きさは日本車の大型セダンと同等かそれ以上である。しかし、中身は学ぶべき技術が満載されている。米国がZEV規制をどうのこうのと言っている間に世界EVのTOPに立ったのが、Tesla社である。恐らく100万台を超える、ドイツプレミアムメーカーBIG3と同等のプレミアムEVメーカになっていくだろうと今から楽しみである。

 ただし、北米クルマの2019年新車販売台数は1.3%減の1,705万台¹⁾。乗用車は10.1%減少であるが、SUVは2.6%プラスとなっている。SUV化率は全体の70%越えということで相変わらず燃費の悪いクルマが大陸を走っている。日本メーカーも悪乗りして、利益率の高い、顧客の求めるSUV販売に力を入れている。トランプ政権からバイデン政権に変わることにより、米国燃費規制は復活すると思うが、世界第2位のCO2排出国であるという自覚が全くないのが米国の基本的な問題だ。何とかしてもらいたいものだ。

 その中でTesla社EV技術の動向には、是非各社とも追従してもらいたい。あくまでプレミアムEVではなく、今のガソリン車と同等性能、同等価格のいわゆる大衆EVを目指してもらいたい。安全性の低い中国製100万円以下の小型EVは、先進国では全く受け入れられないだろう。モデル3と格安EVの中間レベルの安全性の高いクルマを早く開発・生産されるのを期待している。@2020.12.28記、2021.1.11修正

 

《参考文献》

1)「自動車販売台数速報:米国2019年」@MARK LINES

図4 世界のEV化シェアは2.2%@2019年

図5 Tesla社モデル3がダントツの首位@2019年

図6 Tesla社モデル3の概要

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    • まえがき
    • 第1章 クルマ談義の始まり!
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      • 第2話 10の疑問点
      • 第3話 EV化は進むのか
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