導体の代表格として、「銅」があります。量子力学という学問では、銅は原子番号29番で、図1-3上に示す原子構造をしています。
原子は一般に原子核の回りを電子が各軌道(電子殻)を回っています。原子の種類(原子番号)によりますが、一番内側からK殻(電子2個)、L核(電子8個)、M殻(電子18個)、N殻(電子32個)、…となっています。一番外側の電子殻にある電子を価電子と言い、原子核(プラス価電子)から遠いため、自由電子になりやすいことになります。
図1-3に示した銅原子は、たった1個の価電子(自由電子)がN殻を回っています。したがって、原子構造的に価電子が自由電子になったり、価電子が増えたりしやすい原子であるといえます。これが導体の代表格として、銅が選ばれる理由です。
そして、図1-1で説明したように、銅の価電子は刺激を受けると自由電子になりやすく、図1-3下に示したように、これが原子核の隙間を自由に泳ぎ回っているのです。
さて、導体として銅線を選んだ時、この自由に泳ぎ回っている自由電子を一方向に移動させるにはどうすればいいのでしょうか?
これを説明するには、自由電子を一方向に移動させる、つまり電流を発生するのに必要なエネルギーである「電位差(電圧)」について理解しなければなりません。電磁気学の本質的なポイントですので、出来るだけ簡単に説明します。頑張って付いてきて下さい。
注)「電気の基本としくみがよくわかる本」福田務(監修);P15 より引用
注)「電気の基本としくみがよくわかる本」福田務(監修);P14 より引用