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1-6 一次電池と二次電池

さて、電池の⊖極で送出(残留)された自由電子⊖により、導線内に電位差が生まれ、自由電子⊖が導線内を流れて⊕極に移動できたことで電流が継続的に得られることを学びましたね。

ここでは、折角電池のことを触れたことでもあり、私たちの生活の中で身近な電池構造を説明しておきます。

世の中の多くはボルタ電池に代表されるように、電極となる物質と電解液の組み合わせることにより、化学反応を起こして継続的に電気を作り出すものです。それには、使い切りタイプの一次電池と充電することで繰り返し使用できる二次電池があります。

一次電池にはアルカリ電池、マンガン電池などが、また二次電池にはリチウムイオン電池、クルマの鉛電池などがあります。

ここでは、代表例という事で一次電池には「アルカリ電池」、二次電池には「リチウムイオン電池」を取り上げることにしました。

一次電池の代表格「アルカリ電池」

電池の電解液の中で化学反応を起こし、電流を流して電気エネルギーを生み出す物質を活物質と呼びます。アルカリ電池(正式にはアルカリマンガン電池)では、⊖極に亜鉛、⊕極に二酸化マンガンを活物質として、また電解液には水酸化カリウムを使用します。

具体的な構造、内部での化学反応式を図18に示した。前節で触れたように、プラス極活物質¹⁾、セパレーター、電解液+マイナス極活物質、回路として導線、負荷(ランプ)、スイッチというのが基本構成である。具体的にはプラス極活物質には二酸化マンガンMnO₂と黒鉛の粉末¹⁾、マイナス極活物質は粉末の亜鉛Znと電解液である水酸化カリウムKOHと水H₂Oが混ぜられて合剤となりペースト状にされたものが詰められている²⁾。マンガン電池の両極活物質と同じ材料であるのに、マンガン電池の電解液が弱酸性の塩化亜鉛であるのに対して水酸化カリウムに水という電解液は強アルカリ性を示すため、アルカリマンガン電池、もしくはアルカリ電池と呼ばれるようになった。

  化学反応式を図18に示したよように、下記にようになる:

❏負極での化学反応式(酸化反応):

 Zn+2OH⁻ ➡ZnO+H2O+2e⁻

❏正極での化学反応式(還元反応):

 2MnO2+H2O+2e⁻ ➡Mn₂O3+2OH⁻(㊟参照図18の⊕側は誤記:2Mn₂O₃→Mn₂O₃)

スイッチをONにすると、水酸化物イオンOH⁻がプラス極からセパレーターを通してマイナス極に移動して亜鉛Znと酸化反応(共有結合)して酸化亜鉛ZnOと水と自由電子e⁻を生成する。その自由電子がスイッチがONされた回路を通過してプラス極に入る。二酸化マンガンMnO₂とセパレーターにしみこませた電解液の水H₂Oが還元反応して、酸化マンガンMn₂O₃と水酸化物イオンOH⁻を生成する。

 

そしてこの反応が繰り返されることで、自由電子e⁻が連続的に移動する。そして、化学反応が進めば、活物質である二酸化マンガン、亜鉛の量が減少してある期間を過ぎると必要な電圧が確保できなくなり、電池切れという状態に陥る。これが一次電池の宿命というわけである。

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