さて、電位差がなくなれば銅線には自由電子が流れなくなり、電気は仕事が出来なくなります。そのためには⊖帯電体の電位を保つ、⊖帯電体と⊕帯電体の電位差を保つ必要があります。そこで、電池が登場します。ここでは色々な電池の中で、人類史上最初のボルタの電池(注1)を取り上げて、電位を保つことが出来るしくみを説明しましょう!
図1-7にボルタ電池の構成を示しました。希硫酸水溶液(電解液注3)の中に、亜鉛板と銅板を入れます。亜鉛板から亜鉛イオン(⊕)が溶け出し、価電子が自由電子(⊖)となって亜鉛板に残ります。銅板の銅もイオンになろうとしますが、亜鉛イオン(⊕)は銅イオン(⊕)を遠ざけて銅のまま残っています。電解液は硫酸イオン(⊖)と水素イオン(⊕)に電離しています。水素イオン(⊕)も亜鉛イオン(⊕)の強さから行き場がなく、銅板の近くに集まっています。このままでは、亜鉛板は自由電子(⊖)でマイナスに帯電、銅板は水素イオン(⊕)で帯電したままで、電解液内のイオン化を止まってしまいます。
注1)ボルタ電池➡イタリアの物理学者アレッサンドロ・ボルタが1800年に世界で初めて発明した化学電池(一次電池)。
注2)イオン化傾向➡金属イオンで⊕イオンになりやすい(価電子を自由電子にしやすい)ことをイオン化傾向が高いという。亜鉛Znは銅Cuよりもイオン化傾向が高く、イオンになりやすい。理由については、チャツピーに聞いてみて下さい。
注3)電解液➡イオンを水や有機溶剤に溶かし、電気を通すようにした溶液。希硫酸水溶液は水素イオンと硫酸イオンが電離した電解液
注)「電気の基本としくみがよくわかる本」福田務監修;p58
そこで、図1-8に示した電気回路を作ります。亜鉛板と銅板、そして中間に電球をおいて導線でつなぐのです。
注)「電気の基本としくみがよくわかる本」福田務監修;p59